そんな私の様子にはおかまいなくその人は、公園の中のネコたちの話しを始めました。
「海の近くにいるネコ集団は、あまりにも数が増えすぎたので、人目に付かない所に誘導してゴハンをあげている」と言う話しは、私もそう感じていましたので、ついつい相槌を打ちながら話しを聞いてしまいました。
なんとなく釣り込まれて話を聞いているうちに、その人は、毎日公園のネコたちにゴハンをあげていることや、メスネコを捕まえて避妊手術をしていること、ケガや病気になった子を保護していることなどが分ってきました。
公園中のたくさんのネコたちを、よく知っているようでした。
自転車に積んだ大きな荷物は、公園のネコたちのための、ゴハンだったのです。
Tさんや、他の野良ネコの世話をしている方達から、いつもミヒ親子がゴハンをもらっていた場所だからこそ、いつもミヒ親子は、そこのベンチそばにいたのでした。
どうやら、とてもネコが好きなやさしい人だとわかり、ほっとした私は、
今日は会えなかったクのことを聞いてみようと思いました。
いつもクがいる場所を説明して、「小さな黒猫の子ネコを知りませんか?」と聞くと、
「そのコなら、きのう保護して、ウチにいるよ」と言われ、本当にビックリしました。
「そのコがほしいの?だったらあげるよ。もっと欲しくない?よかったら捕まえてあげるよ。」と言うのです。
捨て猫の数が増えすぎたせいで、けんかをしてケガをしたり、病気になってしまうコが後を絶たず、死んでしまったコもたくさんいて、とても心を痛めている様子でした。
1匹でも多く、捨てられたコに新しいウチを探してあげて、幸せになってほしいと言うのです。
それまでは自分で保護してきたけれど、保護したコの数が20匹を超えてしまい、里子に出すことを考えていたんだそうです。
話しはとんとん拍子に進み、その時ちょうど、ミヒ親子も母ネコの避妊手術のために保護する予定だったので、クとミヒ親子の子ネコを里子にもらうことになりました。
Tさんの里親第1号となったのです。
その時に交わした約束で、ネコを飼うのが初めてな私のために
『家の中になれさせて』、『トイレのしつけをして』から頂くことにしました。
そして、その数日後、クとミヒがウチにやって来ました。
オットが最初にクをみつけてからちょうど2週間、経っていました。
オットがクと出会ったことも、ミヒがいた場所で
Tさんに出会ったことも、
運命だったような気がしています。
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