猫の里から

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黒猫クのクリスマスの奇跡

頭の中がジングルベルのまま、調子に乗ってまたお話を作りました。
黒猫クのクリスマス、第2弾です。(^_^;)

linxmas.jpg


あるところに、野良猫をイジメて遊んでいる少年がいました。
何も考えずに少年は、猫たちに悪さをしているのです。

ある朝のことです。
目が覚めた少年は、キッチンで朝食の支度をしている母親へ、
「ママ。朝ごはん、まだ?」と訊ねました。

すると母親は、驚いた顔をして、
「この野良猫、どこから入ってきたの?シッシッ」
と、少年を追い立てました。

なんと少年は、眠っている間に、みすぼらしい猫の姿になっていたのです。

少年は、自分の姿が変わっていることに気がつかず、
「ママ、どうしたの?」と、逃げまどいながら言いました。

でも母親は、野良猫の姿の少年を、外へ出そうと追いかけます。
訳も分からずに少年は、慌ててキッチンの窓から表へ逃げ出しました。

昨日までとても優しかった母親の、突然の変わりように少年は、
戸惑い泣きたい気持ちになりました。


少年が途方に暮れて歩いていると、どこからか石が飛んできました。
石が飛んできた方を見ると、見知らぬ人が少年に向かって、
ニヤニヤしながら石を投げつけているのです。

「やめてくれよ。僕は何も悪いことはしてないだろう」

しかし、少年の声は人間の言葉ではなく、猫の鳴き声でしかありませんでした。
少年猫が鳴けば鳴くほどその人は面白がって、幾つもの石を投げつけてきました。
たまらなくなった少年は、一目散に逃げ出しました。

逃げる途中で少年は、店の窓ガラスに映った自分の姿を見て驚きました。
「猫だ!猫になっちゃったんだ」

「いつも猫をイジメていたから、神様が怒って、僕を猫にしちゃったんだ」
少年には、どうして良いか分かりません。

しばらくは、公園の茂みの中にかくれていましたが、
どうにもお腹が空いて我慢できなくなりました。

しかたなく、少年は茂みから出て、公園のゴミ箱の中をのぞいてみました。
「あ、フライドチキンの残りが捨ててある」

でもそのゴミ箱には、しっかりネットが張ってあり、取り出すことが出来ません。
少年猫は、フライドチキンをあきらめました。

次の公園に着くと、少年猫はもう一度、ゴミ箱を探して歩き回りました。
あまりの空腹に、足がフラフラしてきます。

すると突然、「ヒュッ」という風を切る音が、耳もとをかすめました。
音の行方に目を向けると、その先の地面に小さな矢が突き刺さっていました。

少年は本当に恐ろしくなりました。
なぜなら、少年もおもちゃの弓で、野良猫を狙って遊んだことがあるのです。
おもちゃといっても、当たり所が悪ければ死んでしまうかもしれません。

弓を打ったのは、学校の同級生でした。

少年は思いました。
「あ!たしか、いつも猫をイジメているって噂されてるヤツだ」

少年は、自分のことを棚に上げて、同級生の顔をにらみつけました。
でもその同級生は、気味の悪い薄笑いを浮かべています。

「こいつ、生き物の命をもてあそんで、楽しんでいるんだ!」
少年の心に、怒りの気持ちがふくらみました。

しかし、猫の姿では、文句を言うこともできないのです。

「逃げなければ」
少年猫が走ったとたん、次の矢が足をかすめました。

「ギャッ!」
少年猫は、もんどりうって倒れこみました。

「殺されちゃう」
そう思った少年猫は、足の痛みをがまんして必死になって立ち上がり、
力の限りに駆け抜け、なんとか逃げることができました。

        

一日中逃げ回っていた少年猫は、空腹のまま、道端に倒れこんでしまいました。
あたりはすっかり暗くなり、その上チラホラと雪が舞い降りてきました。

「寒い。」
猫は寒いのが苦手です。

身を丸くして寒さにふるえていると、ジングルベルの音が聞こえてきました。
少年のそばを、プレゼントやケーキを抱えて楽しそうに人々が行き交います。

「今日はクリスマスか」少年は思い出しました。
一日中逃げ回っていましたのですっかり忘れていたのです。

「クリスマスの夜には、ママがケーキを作ってくれたっけ。
暖炉に火をつけて、パパとママと三人で、楽しいクリスマスを過ごしたっけな。」
少年猫の丸い大きな目から、涙がポロポロとこぼれ落ちました。

たった一日、猫の姿になっただけで、何もしていないのにイジメられ、逃げまどい、
命さえも落としかけたのです。

なんの理由もなく、ただ面白がって猫をイジメる、自分のような人間によって。

「僕も、そのうちの一人だったんだ」
「遊びで猫をイジメるなんて、ひどい人間だったんだ、僕は。」
少年はとても後悔しました。

餓えと寒さに震えていると、自分がイジメた猫たちの顔がうかんできました。

「本当に僕は、猫たちに悪いことをしてしまった」
そう思った少年猫は、イジメた猫のところへあやまりに行こうと決心し、
最後の力をふりしぼり歩き出しました。

       

以前、少年がイジメた黒猫は、森の中の壊れかけた小屋に住んでいました。
小屋にやってきた少年猫を見た黒猫は、「どうしたんだい?」と聞きました。

少年猫は黒猫へ今日の出来事を話し、今まで自分が猫たちにしてきたことを心から謝りました。

ずっと黙って聞いていた黒猫は、やがて言いました。
「僕たち猫の気持ちが分っただけで、キミは、人間として成長したに違いない。
だからもうお家へお帰りよ」

「でも、家へ帰ったら、またママに追い出されちゃうよ」と少年は言いましたが、

「昨日まで人間だった猫が、雪の降る夜に、こんなところにいたら死んじゃうよ?
だいじょうぶ。だってキミはもう本当に猫の気持ちが分かったんだから」
そう言って黒猫は、暗闇の中へ消えてしまいました。

少年猫は仕方なく、トボトボと家路へ着きました。

少年が家のそばまで来ると、少年を心配して外で待っていた母親が
走って来るのが見えました。

「クリスマスの日にどこへ行っていたの?とても心配したのよ」

なんと、いつのまにか少年は、もとの人間の姿に戻っていたのです。
矢で傷ついたはずの足には、傷跡さえ残っていませんでした。
「きっと、さっきの黒猫が、僕のことを許してくれて、もとの姿にもどしてくれたんだ」

       

暖かい家の中で、家族みんなでクリスマスキャロルを歌いながら少年は、
もう絶対に猫たちをイジメないと、心の中で誓いました。

そして、雪の降る夜にどこかに隠れている猫たちが、
おだやかなクリスマスを過ごせますようにと、神さまにお祈りをしたのでした。

Copyright(C) 2006 otto&tu-, All Rights Reserved. (^_^;)

20061205132145.jpg

| 黒猫クのクリスマス | 16:43 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

夢中で読みました

大人なのに。これ、アニメにして全国の子供たちに見せたいです。黒猫の絵、効果的に使って下さってありがとうございます。
つーさんのお宅にもすてきなクリスマスが訪れますように。

| 散歩道 | 2006/12/09 19:46 | URL | ≫ EDIT

うぅ…なんだか涙ぐんじゃいました。
ほんとに、なんだか分かりますよ~。
大の大人がひどいことをするのはまた違うと思うのですが、
子供って、ほんとに悪気なく、何の気なしに小動物をいじめますよね。
それって大人が諭していくしかないことですよね…。
こんなお話を読んだら、それだけで分かってくれると思うんですよ、ほんとに。

| みか@猫大好き | 2006/12/10 12:26 | URL | ≫ EDIT

コメントありがとうございます @ つー


>散歩道さんへ
うわ~!散歩道さん、見に来て頂くだけじゃなくコメントまで…。(T_T)(感涙)
スゴク嬉しいです。(>_<)キャー♪
散歩道さんのイラストは、もう本当に素敵で、絵を見ているだけで物語が浮かんできます。このお話しに出てくる『森の中の小屋に住んでいる黒猫』も、実は散歩道さんのイラストから頂きました。本当にありがとうございます。(=^・^=)

>みかさんへ
みかさんのおっしゃる通り子供たちには、これは悪いコトだよって教えてあげれば、きっと分かってくれると思うんです。(*^▽^*)b
この頃、テレビなどでイジメ問題をやっていますが、私たち大人が良い模範になれるようにしなきゃって思います。なのに、大の大人がひどいことやってるなんて、ホントに頭にきますよね。(=`・´=)

| つー | 2006/12/10 14:34 | URL | ≫ EDIT

みんながこんな風に気付いてくれたら良いのに・・・。
みんな同じように生きているってことを心から
わかって欲しいです。
人間が一番傲慢で結局地球も壊れかけてるし・・・。
動物や自然に助けられていることを忘れてしまっているのでしょうね。哀しいです。

| 小鉄 | 2006/12/10 22:52 | URL | ≫ EDIT

お久しぶりデス

すべての人たちがこの少年のように自分のやった愚かな行為に気付いてくれたらと本当に思います
言葉を話せない非力な動物たちを安易に面白半分にイジメ
歯止めがきかなくなり 終いには死に至らしめてしまう・・・
どうしてこんな世の中になっちゃったんでしょうかね
なんか悲しすぎます
「弱い者を守る」という勇気のある人が増えてくれることを願うばかりです

PS.こちらこそ随分ご無沙汰しておりました(^^;)
これからもよろしくお願いいたします♪

| やま&はや | 2006/12/11 03:24 | URL | ≫ EDIT

コメントありがとうございます @ つー


>小鉄さんへ
ホントに、みんなが動物や自然の大切さに気付いてくれると良いですよね…。
人間も動物も幸せに暮らせる地球になりますように。!(^^)!

>やま&はやさんへ
わーい!やま&はやさん、来てくれて嬉しいです。
この頃イヤなニュースが多くて、悲しいですよね…。
みんなが気付いてくれて、「弱いものを守る勇気」を持って欲しいですね☆

| つー | 2006/12/11 13:10 | URL | ≫ EDIT















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